雨漏り修理で火災保険が適用される条件と申請方法
2023/04/10
雨漏り修理に火災保険が適用される条件は、自然災害(風災や雪災など)に由来するものが原則です。
雨漏りは屋根や壁、ベランダなどの箇所から雨水が浸入して発生します。これらの箇所が台風や豪雨、大雪などの自然災害で破損したら、火災保険が適用されるかもしれません。
申請は雨漏り専門の事業者に依頼したり、ご加入の保険会社や保険代理店へ問い合わせしたりして行います。
もし雨漏りの修理を火災保険でカバーできれば、経済的な負担は減るでしょう。
本記事では、雨漏り修理で火災保険が適用される条件と申請方法を詳しくご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
雨漏り修理で火災保険は適用される?
雨漏り修理では、火災保険が適用されます。しかし、全ての雨漏りが火災保険の適用とはなりません。火災保険が適用されるには条件があります。条件は「自然災害に由来する被害であること」です。
そもそも、雨漏りは経年劣化や施工不良など、さまざまな原因で発生します。経年劣化や施工不良による雨漏りは、火災保険の対象になりません。
ここで、経年劣化と施工不良の雨漏りについて解説します。
経年劣化の雨漏り
経年劣化の雨漏りとは、建物のさまざまな部分が時間の経過に伴って劣化(老朽化)し、それが原因で雨漏りすることです。
建物が経年劣化すると、屋根や壁、ベランダなどが腐食やひび割れをおこします。腐食やひび割れから雨水が浸入すると、次第に雨漏りが発生するのです。
施工不良の雨漏り
施工不良の雨漏りは、建物を建てた事業者のなんらかの人的ミスでおこります。たとえば、建物の下地にある防水シートが適切に設置されていなかった場合や、コーキングに隙間があった場合などです。
新築から10年以内であれば、法律で定められた住宅瑕疵担保履行法※の「瑕疵担保責任補償」として無償で修理してもらえるケースがあります。
建物を建てた事業者は、住宅瑕疵担保責任保険への加入か保証金の供託が義務付けられており、仮に事業者が経営難であったり倒産していたりしても補償されます。
※一般社団法人 / 住宅瑕疵担保責任保険協会:住宅瑕疵担保履行法とは
https://www.kashihoken.or.jp/kashihoken/
この場合は火災保険ではなく、建物を建てた事業者に連絡してみましょう。
火災保険の適用条件
ここからは、自然災害に由来する火災保険の適用条件について詳しく解説します。
火災保険の適用条件は以下の3つです。
・自然災害の「風災」「雪災」「雹(ひょう)災」
・自然災害で雨漏りがおきてから3年以内の申請
・補償金額の適用範囲
自然災害の「風災」「雪災」「雹(ひょう)災」
風災
・台風
・暴風
・突風
・竜巻
・暴風雨
など
風災は台風や暴風など、風の災害にあたります。たとえば、台風で飛んできた飛来物が建物にあたって雨漏りした場合が風災です。
また、強風や暴風で屋根材の鉄板や瓦が剥がれたり飛んだりした場合も、風災に含まれるでしょう。
雪災
・積雪
・落雪
・雪崩(なだれ)
・雪解け水
など
雪災は大雪で屋根に大量の雪が積もった場合などをさします。たとえば、 屋根に積もった雪の重みで屋根が破損したり、積もった雪が落雪して壁を破損したりして雨漏りが発生すると、雪災になる場合があります。
雹災
・雹
・霰(あられ)
など
雹災は、雹や霰がガラスや天窓にあたって破損し、雨漏りが発生した場合に適用されるケースがあります。
注意したいのは、洪水や土砂崩れなどの自然災害は「水災」に含まれるため、火災保険の適用外ということ。火災保険で適用される範囲をしっかり確認しましょう。
火災保険の申請は3年以内
自然災害で雨漏りがおきてから3年以内に申請しましょう。これは保険法第95条※で定められており、保険給付の請求は3年間行わないとき、時効によって消滅するとされています。
※保険法 第95条(消滅時効)
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=420AC0000000056
補償金額の適用範囲
火災保険の適用を受けるには、雨漏りの被害金額が補償金額の適用範囲内である必要があります。
火災保険には「免責方式」と「フランチャイズ方式」の2タイプあり、契約しているタイプによって補償金額が変わります。
免責方式
免責方式は、免責金額(自己負担額)を上回った分の被害でかかった金額で補償金額を計算します。たとえば、免責金額が5万円、被害でかかった金額が20万円の場合は20万円-5万円になり、15万円を補償金額として受け取れます。
仮に免責金額が5万円、被害でかかった金額が4万円の場合は、補償金額が受け取れません。
フランチャイズ方式
フランチャイズ方式は、被害でかかった金額が一定額を超えた場合に全額受け取れます。たとえば、20万円のフランチャイズ方式の場合、被害でかかった金額が40万円であれば、40万円の全額が補償金額として支払われます。
仮に、被害でかかった金額が19万円の場合では20万円以下にあたるため、補償金額は受け取れません。
自然災害の雨漏りの補償は、ご加入の火災保険の補償内容によって判断されるため、上記の事例が全て適用されるとは限りません。必ず火災保険の補償内容をお確かめください。
火災保険の申請手順
火災保険の申請の手順は以下のとおりです。
- ご加入の保険会社に連絡
- 雨漏り専門の事業者に連絡
- 書類を作成して申請
- 鑑定人による調査
- 保険金の支払いの有無
1.ご加入の保険会社に連絡
ご加入の保険会社に連絡し、保険の内容で雨漏りが対応しているか確認しましょう。対応しているのであれば、申請に必要な書類を送付してもらえます。
必要な書類は以下の4つです。
・修理費用見積書
・損害箇所の写真
・保険金請求書
・事故状況説明書
2.雨漏り専門の事業者に連絡
雨漏り専門の事業者に連絡し、「修理費用見積書」と「損害箇所の写真」を作成してもらいましょう。専門の事業者は火災保険で修理した実績の多い事業者を選ぶのがポイントです。
3.書類を作成して申請
必要な書類は事業者に依頼した2つのほかに、「保険金請求書」と「事故状況説明書」があり、この2つは自分で記入します。
4つの書類が揃ったら保険会社に申請しましょう。申請は事業者ではなくご自身で行う必要があるため注意しましょう。
4.鑑定人による調査
書類を受け取った保険会社は鑑定人に調査を依頼します。鑑定人は被害を確認し、審査をします。
5.保険金の支払いの有無
審査によって保険金の支払いの有無が決まります。審査で保険金の支払いが確定したら、事業者へ修理を依頼しましょう。必ず保険金の支払いが確定してから依頼することをおすすめします。
「火災保険を使って無料で修理できる」には要注意
「火災保険を使って無料で修理できる」と謳う悪徳修理業者には要注意です。それぞれのケースを見ていきましょう。
悪徳修理業者の甘い話には気をつけて
「必ず無料で修理できます」などと言いながら、結果的に保険が適用されずトラブルになるケースがあります。
「必ず」や「100%」など、信じがたい言い回しは甘い話として注意しましょう。
火災保険を使った雨漏りの補修や修理をお考えなら、保険適用の実績数が多い伊藤工芸へのお問い合わせください。
保険が適用されるまでは契約をしない
保険が適用されるまでは契約をしないでください。先に契約をしてしまい、保険の適用がないためキャンセルしようとすると、多額のキャンセル料を請求してくるケースがあります。
優良業者の見つけ方
優良業者の見つけ方は火災保険の適用の実績数や口コミ、お客様への対応の姿勢によって判断しましょう。
また、保険が適用されるまで契約しなくてもスムーズ対応してくれる事業者を選びましょう。
雨漏り修理は伊藤工芸へ
雨漏り修理で火災保険が適用される条件と申請方法をご紹介しました。
適用される条件と申請方法を確認し、スムーズに雨漏り修理を行いましょう。
もし雨漏り修理が必要な場合は、修理実績が多い伊藤工芸へお任せください。伊藤工芸は、お客様がご加入の火災保険を使った雨漏りの補修や修理を承っております。
火災保険は台風や強風、水害などの雨漏り被害に適用できる可能性があります。
伊藤工芸では火災保険で必要になる面倒な書類の作成をお任せいただいていますので、手続きがスムーズです。ぜひご検討ください。
※ご加入の保険の種類などによって適用される範囲はそれぞれ異なります。あらかじめ保険会社でご確認ください。
関連記事
伊藤工芸の雨漏り修理の施工実績